ゆるクライム、時々ロングライド

貧脚サイクリストのサイクリング記録。貧脚だってゆったりゆるーくクライマー目指してヒルクライム頑張る!!

苦手な坂を登って得たもの

奥多摩以降、いかに坂道を避けるか、そんなルートを引いてサイクリングをしていたが、9月の末にしまなみ海道を訪れた。
事前の調べによると、橋を渡るにも坂道、大島でも坂が避けられない。
この時点で、しまなみ海道走るのやめようかと考えたくらい。

しかし、折角行くのだからしまなみ海道走らないと!と思い、しまなみ海道を走ることにした。

今治を拠点として、ジャイアントストアさんでレンタルしてしまなみ海道を走る。
この時の相棒はcontend AR

1泊2日のレンタルなので、初日はお昼頃出発だし、慣らしで大島の村上海賊ミュージアムに行き戻ってくるプラン。
ちなみに2日目はしまなみ海道行けるところまで(プランほぼなし笑)。

しまなみ海道のサイクリングは別で書くとして、この日を境に坂道登ろう!登りたい!と思えるようになった体験をシェア。


来栖海峡大橋に登るまでの坂道でぐったり、大島の宮窪峠でげんなりしていた私だが、行ってみたい場所があった。
そう、写真でよく見ていたあの美しい場所、亀老山。
当初のプランでは、坂道登れないからと諦めてコースに入れていなかった。
しかし、想定より早く計画が進んでいたこと、もう少し走りたいと思っていたことから、亀老山に行ってみようかなと走りながら考えだした。

自転車で登れなかったら休憩したっていいし、ひいて登ったっていい。
別に自転車を漕いで展望台まで行かなければいけないなんてルールはない。
そう思ったらちょっと気が楽になって、寄り道することにした。

初めてのヒルクライム
時間は気にしなくていいし、とりあえずどんな形であっても展望台まで辿り着こう!そんな思いで登り始めた。

序盤、少し勾配がきついところで登ったことを早速後悔。
息が上がって苦しいしかない。
でも心拍数は上がってないし、何なら脚に疲れもない。
気持ちで負けそうになりながらも登っていると緩斜面になり、少しだけ気持ちを取り戻した。

途中、電動自転車で登る若い女子に頑張りましょう!と声をかけられて(颯爽と抜かれたけど笑)、元気をもらった。

漕いでも漕いでも進まない。
500mがこんなに長いのか?と500mおきの看板に溜息をつきながら、藻塩アイスをモチベーションに登る。

苦しさ満載、私何やってるんだろう?と思っていた頃、視界が開けて絶景が飛び込んできた。
すごーい!!と声に出してしまったくらい、瀬戸内海と島々が美しかった。

景色に元気をもらい、あと少し頑張ろうってところで斜度が上がりギブアップ。
ちょうどベンチもあったので、5分程度写真撮りつつ休憩。ちょうどラスト500mの辺り。

呼吸も整ったので、展望台に向かい再出発。
ちょっと休んだからこの500mはキツイけど、その前のしんどさはなくクリアできた。
展望台の駐車場に入る坂道が1番急斜面だったところはがっくりしたけど、ゴールが見えてるから頑張れた。

それでご褒美の藻塩アイス!

苦手な坂道を、1回休憩してしまったけど、それ以外は足をつかずに登れた。
そんな満足感と疲労感とで、このアイスは今まで食べたアイスで1番美味しかった。
軽く泣けるくらい。

そして展望台!!
隈研吾さんの設計の展望台を見たくて(もちろん景色もだけど、1番は展望台そのものが楽しみだった)辛い思いして登ってきた。


美しい景色と美しい構造物。
感動しかない。


この時思った。
坂を登れば見える世界が変わる!
それは目に映るものもそうだし、マインド的なものも。
達成感が半端ないし、この達成感と絶景を得ることが、苦しさのご褒美にあるのだ。

タイムはめちゃくそ遅いけど、時間を競ってる訳ではないので気にしない。
ヒルクライムに何を求めるか?
私は達成感と絶景。
だから坂を登ろう!

あんなに苦手意識で拒絶していた坂道と何となくお近づきになれた、そんな初めてのヒルクライムだった。

この体験は自分にとって自信にも繋がったようで、帰りの橋へのアプローチや翌日の宮窪峠も気負わずに登るようになっていた。

坂道を楽しむことを少し覚えた亀老山。
登って良かった!!